[Newsletter vol. 239]
知的財産高等裁判所は、令和7年12月17日、登録第6155848号商標「あおば皮フ科クリニック」(第44類:医業)の有効性が争われた審決取消訴訟において、以下のように述べ、特許庁の審決(無効2024-890033号)を支持する判決を言い渡しました。
[知財高裁 令和7年(行ケ)第10072号/第3部中平裁判長]
「あおば」又は「青葉」をその名称に用いる医療機関が全国で181施設あるとしても、全国で11万を超える医療施設(歯科診療所及び薬局を除く)の数に比して、その比率は少ない。また、本件商標と同一又はほぼ同一の構成といえる名称の使用例は極めて少数であり、「あおば」又は「青葉」の語と、「皮フ科」、「皮ふ科」又は「皮膚科」の診療科名の両方が名称に用いられているものも少ないと認められる。さらに、「青葉」の姓氏は、全国順位が5492位、全国人数が1800人程度にすぎず、ありふれた姓氏であるとはいえず、「青葉」が特定の場所の地理的名称として著名なものであるとは認められないから、本件商標の構成中の「あおば」が地名として用いられているとしても、それは著名な地理的名称ではなく、ありふれた名称に当たらない。そして、「皮フ科クリニック」の文字部分は、「あおば」という文字部分ととも使われる場合は、「あおば」という文字を名称に有する医療機関のうちで皮膚科の治療等を行う医療機関を指すことを意味し、その点で自他役務の識別機能に資するものと認められる。
したがって、本件商標が商標法3条1項4号及び6号に該当しないとの本件審決の判断に誤りがあるとは認められない。
