Newsletter vol.111をリリースしました。

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ミャンマー新商標法:2020年10月より、旧制度下で登記された商標の出願受付けを開始

8月28日、ミャンマー政府は、新商標法に基づく同国初の「商標登録制度」について、旧制度(登記法)下で証書登記所(Office of the Registration of Deeds)に所有権宣言を登記した商標(以下、登記商標)を対象に、2020年10月1日から2021年3月31日の6カ月間を“SOFT-OPENING”期間として、MIPOが優先的に商標登録出願を受け付けると発表しました。

“SOFT-OPENING”期間内に登記商標をMIPOに出願し、所定の手数料を支払い、以下の必要書類を提出すれば、旧制度での登記申請日を維持することができ、登録が認められれば、出願日から10年間、商標権の効力が発生します。

  1. 登記商標の見本(サンプルデータ)
  2. 所有権者(出願人)の名称及び住所
  3. ニース協定の区分、指定商品及び指定役務(登記内容と同一)
  4. 商標構成中の色に関する説明
  5. 所有権宣言の登記証書のスキャンデータ、登記番号及び登記日
  6. 手数料の支払い(10月1日までには公表される見通し)

旧制度下で未登記であっても、ミャンマー国内で実際に使用されていれば、以下の書類を提出することで“SOFT-OPENING”期間内に商標出願をすることができます。

  1. 現地新聞等に掲載した警告公告(Cautionary notice published in local newspapers)
  2. ミャンマー国内での出願商標の使用証拠(Evidence of promotion of goods or services bearing the mark in Myanmar)
  3. 取引伝票類(Tax receipts or expense vouchers)

上記以外の未登記&未使用商標については、20214以降でないとミャンマー商標登録出願を行うことができません。

知財高裁、位置商標の識別力(商標法3条1項6号)に関する司法判断

今年8月27日、知財高裁(第3部 鶴岡裁判長)は、株式会社パークウェイ(原告)が1989年に販売開始した毛髪カット用くし「YS-CL337」(カットコーム)に描かれた、複数本の櫛歯を有する櫛本体の長辺方向の、中央を除いた左右部分の位置に配置し、それぞれ一定間隔で横並びに配された、楕円型にくりぬかれた左右7個ずつの貫通孔を組み合わせてなる「位置商標」(商願2016-34650、第21類「毛髪カット用くし」)について、装飾又は機能を果たす目的の模様との印象を与えるに過ぎず、自他商品の識別標識として機能するような特徴は見出し難いとして、商標法第3条第1項第6号により登録を拒絶した特許庁(被告)の判断(不服2018-8775号審決)の妥当性が争われた裁判で、原審の判断を支持する判決を言い渡しました。[令和元年(行ケ)第10143号 審決取消請求事件]

本願商標
実際の使用態様の一例

位置商標の識別力は,位置商標を構成する標章とその標章が付される位置とを総合して,商標全体として考察すべきものと解される。 整髪又は調髪に用いる櫛は,理美容道具としての性格上,その機能性が重視されるものと考えられるところ,取引の実情においても,櫛の背骨部の位置に一定間隔で模様,窪み又は貫通孔等を設けることにより,それらを目盛り代わりに用いる,指のすべり止めとしての機能を果たさせる,しなりを生み出し,使いやすさを向上させるなどといった,機能向上のための工夫がされ,それらの工夫が宣伝されている実情があることが認められる。したがって,カットコームの背面部の貫通孔も,一般的には,機能向上のための工夫として認識されるのが通常であり,自他商品の識別標識としての特徴であると理解されるものではないといえる。このことは本願商標に係る貫通孔が設けられたカットコームについても同様であり,商品の紹介で強調されているのは,「硬さとしなやかさを両立するための『エアーサスペンション機能(1センチ間隔で空いた背面の穴)』」などといった機能面での工夫であって,貫通孔に自他商品識別標識としての機能があることは,何ら言及されていない。そうすると,これらの記述に接した需要者は,一般的には,上記貫通孔は,機能向上のための工夫として設けられているものと認識するのが通常であって,これを自他商品の識別標識と認識するとは考え難いところである。』

判決全文は、こちらをご覧ください。

園田智博弁理士が、マークス国際弁理士事務所に加わりました。

園田智博弁理士をマークス国際弁理士事務所に迎え入れることになりましたので、ご報告させていただきます。園田弁理士は、大学院卒業後、カナダで海外修業をしながら弁理士を目指し、2013年に26歳で弁理士試験合格、電機メーカの知財部に5年間勤務した後、商標専門弁理士としてのスキルアップを目指すべく、弊所への入所を決意された、将来が有望な若手弁理士です。

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